Moleculus
有機化学リファレンス

Reductive Amination

還元的アミノ化

還元的アミノ化:カルボニル化合物とアミンから第二級(や第一級)アミンを一挙に作る反応の還元段。ここでは縮合で生じたイミン (CH3)2C=N–CH3 を、シアノ水素化ホウ素ナトリウム NaBH3CN が弱酸性条件でイミニウムとして選択的にヒドリド還元し、第二級アミン(N-メチルイソプロピルアミン)を与える。前半のケトン+アミン→イミンの縮合は標準的な平衡なので、この機構は特徴的な還元段(イミン→アミン)を追う。

全体式

出発物から生成物へ

+
機構 Mechanism

反応機構(段ごと)

巻矢印はA=攻撃 / B=脱離・π形成 / C=プロトン移動。本文の (A)(B)(C) は図中の同色の矢印を指します。

Step1

イミンのプロトン化(イミニウム生成)

試薬・条件H⁺(弱酸性条件)

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この段のあと
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イミンの窒素N5の孤立電子対結合に使われず、原子の上に対で残っている非共有の電子対。求核剤として攻める手になる。が、弱酸からプロトンH21を受け取る(C)。玉突きでO20–H21の結合電子がO20へ戻り水になる(B)。C1=N5⁺ のイミニウムイオンになり、炭素C1がより強い求電子点になる。

Q.なぜ先にプロトン化分子が水素イオン(H⁺、プロトン)を1つ受け取る操作。酸性条件でよく起こる。するのか

A.イミニウムにすると炭素C1が強くδ⁺になり、弱い還元剤NaBH3CNでもヒドリド電子対を伴った水素(H⁻)。還元剤からカルボニルの炭素へ移って還元する。を渡せるようになるから。これがNaBH3CNの選択性(イミニウムだけ還元)の鍵。

Step2

ヒドリド付加(イミニウム炭素へH⁻)

試薬・条件NaBH3CN(ヒドリド源)

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生成物(完成)
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シアノ水素化ホウ素のB30–H31結合の電子対が、ヒドリド電子対を伴った水素(H⁻)。還元剤からカルボニルの炭素へ移って還元する。(H⁻)としてイミニウム炭素C1を攻撃して新しいC1–H31結合を作る(A)。玉突きでC1=N5⁺のπ電子が窒素N5へ降りて中性のアミンになる(B)。第二級アミン(N-メチルイソプロピルアミン)が完成し、ホウ素側は電子不足なBH2CNになる。

Q.なぜ炭素にヒドリドが入り、窒素ではないのか

A.イミニウムの正電荷はおもに炭素C1上にある(C=N⁺はオキソカルベニウム同様、炭素がδ⁺)から。ヒドリドは最も電子不足な炭素を攻め、C–H結合を作って窒素に電子対を返す。

考察

なぜこう進むのか

原理
還元的アミノ化は、カルボニル炭素と酸素が二重結合したC=O構造。炭素が電子不足で、求核剤に攻められる。化合物(ケトン・アルデヒド)とアミンから第二級(や第一級)アミンを作る反応で、①縮合でC=Nのイミンを作る段と、②そのイミンを還元してC–Hを入れアミンにする段の二段からなる。この機構は②の還元段を扱う:イミン(またはイミニウム)のC=N炭素に、ホウ素ヒドリド電子対を伴った水素(H⁻)。還元剤からカルボニルの炭素へ移って還元する。試薬がヒドリド(H⁻)を渡して炭素–水素結合を作り、窒素は電子対を取り戻してアミンになる。シアノ水素化ホウ素ナトリウムは弱い還元剤で、弱酸性条件でイミニウムだけを選んで還元する(カルボニルは残しやすい)。
選択性
Q.なぜNaBH3CNを使うのか(NaBH4でなく)
A.シアノ基が電子求引でヒドリドの渡し能を弱めてあり、弱酸性pHでプロトン化分子が水素イオン(H⁺、プロトン)を1つ受け取る操作。酸性条件でよく起こる。された反応性の高いイミニウムだけを選択的に還元できるから。NaBH4より穏やかで、共存するケトン/アルデヒドを過度に還元せずイミンだけ落とせる。
駆動力
極性のB–H結合(ヒドリド供与体)が、δ⁺のイミニウム炭素にH⁻を渡して安定な中性アミンを作ることで進む。
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検算 Verified

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この機構は機械検算を通過しています。

原子の保存・電子の流れ・生成物への到達を機械で検証しています。妥当な経路は複数ありえます。

検算とは何か — 保証していないことも

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矢印⇄結合変化の整合整合 — fail=0 / check=0(全2段)
電荷保存保存 — 全段で電荷保存
中間体の鎖の連続連続 — 中間体の鎖が連続
生成物への到達(内部整合)到達 — 看板の生成物が機構中で実際に生成
生成物の分子式C4H11N
PubChem 照合未照合 — キャッシュに結果なし
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