Moleculus
有機化学リファレンス

Grignard Carboxylation with CO2

Grignard 試薬と二酸化炭素のカルボキシル化

Grignard 試薬と二酸化炭素のカルボキシル化:フェニルマグネシウムブロミド PhMgBr + CO2 →(後処理 H3O⁺)→ 安息香酸。炭素求核剤(カルバニオン等価体)が CO2 の求電子的なカルボニル炭素に 1,2-付加してカルボキシラートを作り、これを後処理の酸(H3O⁺)でプロトン化してカルボン酸にする。C–C 結合を1本増やす炭素鎖伸長の代表反応。

全体式

出発物から生成物へ

+ +
基本形 General Form

反応の基本形

R–MgX + CO₂ → R–COOH

CO₂(ドライアイス)→ H₃O⁺後処理カルボニルへの求核付加(カルボキシル化)

Grignard 試薬がCO₂に付加してカルボキシラートを作り、後処理でカルボン酸になる炭素鎖伸長である。

機構 Mechanism

反応機構(段ごと)

巻矢印はA=攻撃 / B=脱離・π形成 / C=プロトン移動。本文の (A)(B)(C) は図中の同色の矢印を指します。

Step1

Grignardの炭素求核剤がCO2の炭素に付加(カルボキシラート)

試薬・条件CO2

1234561011122021
この段のあと
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PhMgBrの炭素求核剤電子が余っていて、電子の足りない相手(求電子剤)へ電子対を差し出して結合をつくる化学種。(フェニル炭素C1のカルバニオン炭素の上に負電荷を持つ化学種で、強い求核剤・塩基としてはたらく。等価体)が、CO2の中心炭素C11を攻撃して新しいC1–C11結合を作る(A)。玉突きでC11=O10のπ電子が酸素O10へ降りてカルボキシラート(O⁻)になる(B)。直線形のCO2が曲がり、安息香酸イオン(ベンゾアート)の骨格ができる。Mg²⁺とBr⁻は対イオン(spectator)。

Q.なぜフェニル炭素が求核剤になれるのか

A.C–Mg結合は極性が大きく、炭素がδ⁻=カルバニオン等価体としてふるまうから。だからCO2のδ⁺炭素を攻撃できる。

Step2

後処理:H3O⁺でプロトン化(安息香酸)

試薬・条件H3O⁺

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生成物(完成)
12345610111230313233

カルボキシラートの酸素O10⁻の孤立電子対結合に使われず、原子の上に対で残っている非共有の電子対。求核剤として攻める手になる。が、ヒドロニウムのプロトンH31を受け取って新しいO10–H31結合を作る(C)。玉突きでO30–H31の結合電子がO30へ戻り水になる(B)。中性のカルボン酸=安息香酸が完成する。

考察

なぜこう進むのか

原理
選択性
Q.なぜCO2の炭素が攻められるのか
A.CO2は2本のC=Oで炭素が強く分極電気陰性度の差で結合の電子が偏り、δ+とδ-の部分電荷が生じること。(δ+)した直線形の求電子剤電子が足りず、電子の余った相手(求核剤)から電子対を受け取る側の化学種。。強い炭素求核剤PhMgBrのフェニル炭素がそのδ+炭素を攻める。
駆動力
極性の大きいC–Mg結合(炭素がδ⁻のカルバニオン等価体)が強い求核性をもち、安定なカルボキシラート(共鳴1つの構造式では描き切れない電子の広がりを、複数の極限構造で表す考え方。で2つの酸素に負電荷が非局在)を作るので発熱的に進む。後処理の酸で安定なカルボン酸に固定される。
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検算 Verified

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この機構は機械検算を通過しています。

原子の保存・電子の流れ・生成物への到達を機械で検証しています。妥当な経路は複数ありえます。

検算とは何か — 保証していないことも

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矢印⇄結合変化の整合整合 — fail=0 / check=0(全2段)
電荷保存保存 — 全段で電荷保存
中間体の鎖の連続連続 — 中間体の鎖が連続
生成物への到達(内部整合)到達 — 看板の生成物が機構中で実際に生成
生成物の分子式C7H6O2
PubChem 照合未照合 — キャッシュに結果なし
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