OsO4 syn-Dihydroxylation
OsO4によるsyn-ジヒドロキシ化:cis-2-ブテン+OsO4 →(H2O後処理)→ meso-2,3-ブタンジオール(cisアルケンへのsyn付加)
C=C + OsO₄ → HO–C–C–OH(syn 付加)
OsO₄が二重結合と五員環中間体を作り、2つのOHが同じ面から入る(syn 付加)1,2-ジオール化である。
巻矢印はA=攻撃 / B=脱離・π形成 / C=プロトン移動。本文の (A)(B)(C) は図中の同色の矢印を指します。
試薬・条件OsO4
環状の遷移状態結合が切れかけ・できかけの、エネルギーが最も高い一瞬の状態。取り出すことはできない。で電子が一周する:(1)アルケンのC2=C3π電子がOsO4の酸素O13を攻撃して新しいC2–O13結合を作り(A)、(2)Os10=O14のπ電子が反対側のアルケン炭素C3を攻撃して新しいO14–C3結合を作り(B)、(3)Os10=O13のπ電子はOs10へ降りる(B)。5員環(Os–O13–C2–C3–O14)の環状オスマート(VI)エステルが一度にでき、2つの酸素がアルケンの同じ面(syn)に付く。OsはOs(VIII)→Os(VI)に還元される。
Q.なぜ2つの酸素が同じ面に付く(syn)のか
A.5員環の環状オスマートを協奏的複数の結合の切断と生成が、中間体を経ずに一度に同時に起こるさま。に作るから。C=Cの両炭素が同じ面からそれぞれ酸素と結合して環を閉じるので、2つのC–O結合(=後のOH)は必然的に同じ面に来る。だからsyn(cis)付加になり立体特異的出発物の立体配置に応じて、生成物の立体が一義的に決まる性質。。
試薬・条件H2O(NaHSO3還元的後処理)
後処理の水がオスマートエステルを加水分解する(まずO13側):水O20の孤立電子対結合に使われず、原子の上に対で残っている非共有の電子対。求核剤として攻める手になる。がOs10を攻撃して新しいOs10–O20結合を作り(A)、玉突きでOs10–O13結合の電子がO13へ降りてアルコキシドアルコールのO–Hが外れ、酸素上に負電荷を持った陰イオン。強い求核剤・塩基である。化する(B)。生じたO13⁻が同じ水由来のプロトンH21を受け取り(C)、O20–H21の電子がO20へ戻る(B)。これでC2にOH(O13–H21)が付き、環が片側開いてOsは残るO14でつながった中間体反応の途中で一時的にできる、ある程度の寿命を持つ化学種。遷移状態とは別物である。になる。
試薬・条件H2O
同じ要領でもう一方のOs–O14結合を2分子目の水が切る:水O23の孤立電子対結合に使われず、原子の上に対で残っている非共有の電子対。求核剤として攻める手になる。がOs10を攻撃(A)、Os10–O14結合の電子がO14へ降り(B)、O14⁻がプロトンH24を受け取り(C)、O23–H24の電子がO23へ戻る(B)。これでC3にもOH(O14–H24)が付き、2つのOHが同じ面に付いたmeso-2,3-ブタンジオールが遊離する。Osはオスミウム酸 H2OsO4 として外れる(NaHSO3で還元的に除かれる)。
同じ中間体・対になる選択性・連続する変換など、位置の近い反応です。反応マップで全体の中での位置も見られます。
原子の保存・電子の流れ・生成物への到達を機械で検証しています。妥当な経路は複数ありえます。
| 矢印⇄結合変化の整合 | 整合 — fail=0 / check=0(全3段) |
|---|---|
| 電荷保存 | 保存 — 全段で電荷保存 |
| 中間体の鎖の連続 | 連続 — 中間体の鎖が連続 |
| 生成物への到達(内部整合) | 到達 — 看板の生成物が機構中で実際に生成 |
| 生成物の分子式 | C4H10O2 |
| PubChem 照合 | 未照合 — キャッシュに結果なし |